2014年4月27日日曜日

PRSアコースティックギター 秘められた魅力!


こんにちは。
今回は、3つ前の記事でアコースティックギターのマイク録りで使用された、ギターの方を紹介したいと思います。

さて、当スタジオではギター、ベースのレンタルを行っていますが、
PRSのアコースティックギターもこっそりレンタルを行っています。
スタジオには3本のPRSアコースティックギターがあり、

・Angelus Cutaway Standard





・Angelus Cutaway Standard with PU





・Tonare Grand Standard with PU




この3本です。
大人の事情で残念ながら、すべてスタンダードモデルなので、見た目や、木材スペックなどは同じです。
・・・と、Tonare Grandだけトップ板のバインディングにが!!

色々と調べてみましたが、なぜかは分かりませんでした。
作った人の気まぐれだったのか、初期のモデルなので、もしかしたらプロトタイプの可能性も!?
という訳でスペックを紹介したいと思います。

トップ:ヨーロピアンスプルース
サイド&バック:フィギャードマホガニー
ネック:マホガニー
フィンガーボード&ブリッジ:ココボロ

実際に見ていただくと良く分かるのですが、木の材質がとても良いです。
さすがPRSといった感じです。
特にTonare Grandに関しては木目もかなり美しく、サイド&バックの木目はトラ目がキレイに入っています。




さて、この3本、『なんで表に出してないの?』と言われそうですが、理由があるのです。
通常、ギターやベースにはトラスロッドと言って、
ネックが反った時に調整したり、ネックの強度を高める役目の金属の芯が入っています。
PRSのエレキギターにももちろん入っています。
ギターヘッドにカバーが付いていて、それを外すとレンチを使ってネックの反りを調整できるようになっています。

が、このPRSアコースティックギターにはこの芯が入っていません。
このためギターの管理が普通のギターと比べるとシビアになっているので比較的、
環境の変化が少ないスペースに置いているという訳です。
このトラスロッドの有無、何が変わるのかというと、やはり音です。
すべて木で作られたネックと金属の芯が入ったネックでは、音の響きに若干の変化があるようです。
アコースティック楽器ということで音にこだわって作っているということです。

しかしながら、本当に音に影響は若干なのでしょう、現在作られているモデルにはトラスロッドが入っている模様です。
ある意味スタジオにあるモデルはレアなのかもしれません。


材質以外のスペックも紹介していきましょう。
ボディシェイプはどちらもスモールジャンボタイプ。
Tonare Grandの方がほんの少しだけ大きいです。
そしてAngelus Cutawayは名前の通りカッタウェイ仕様となっています。
大きすぎず、小さすぎずなボディサイズなので、
コードストロークでジャカジャカ弾いてもフィンガーピッキングでソロを弾いてもバランスよく、オールマイティに使えるサイズです。

そしてここがPRSでこだわった所であろう、ボディ内のブレイシング構造です。
ブレイシングとはアコースティックギターの内部に接着されている木材のことですが、
ギターの強度を高めるため、そしてギターの音の響きやバランスを決める役割があります。
PRSのアコースティックギターはよくあるXブレイシングと、
クラシックギターのトップ板に貼られているようなブレイシングを合わせたハイブリッドな構造です。
そうすることでスチール弦を張る強度を保ちつつ、音の鳴りも良いギターになっていると思われます。


最後に一番気になる音です。
マイクで録った音を聞いてみてください。






一言で言うなら、マホガニーの柔らかな温かみのある音色です。
3本とも同じ材質のギターなのでこのような似た感じ音がします。
これが1本でも材質の違うモデルがあれば比べたり出来るのですが…残念です。
しかし、1本1本それぞれに違う鳴り方をするのがギターのおもしろい所です。
そしてアコースティックギターの音は実際に弾いて聞いてもらうのが一番です。


スタジオではこのPRSアコースティックギターを弾いていただくことが可能です。
こちらもエレキギター同様1時間100円でレンタルを行っています。

生産本数もエレキギターと比べるとかなり少なく、なかなか楽器店でも見かけません。
ぜひとも弾いてみていただきたいギターです。
こっそり置いていますが、ご利用の際はスタッフまでお気軽にどうぞ!