2014年8月25日月曜日

セルフレコーディングのススメ 其の二 ドラムREC


みなさんこんにちは!


今回はセルフレコーディング特集、第二弾!
ドラムのセルフレコーディングについて、音源と共に詳しくみていきましょう。
え!?セルフレコーディングってなんなん!?って方は前回の記事(→こちら←)をご覧ください!


さて、ドラムをレコーディングする上で重要なポイントが“3つ”あります。

1.マイクの位置



2.マイクの向き



3.ゲイン調整





大まかにいうと以上の三点です。
このポイントさえおさえておけば経験がなくてもある程度のクオリティで録音できてしまいます。
では順を追ってみていきましょう。


まず、1つ目はマイクの位置。
簡単にいうと定位、音の場所です。
みなさんが普段聞いているCDなどの完成された音源はこの定位が整っている状態にあります。
中央などに音が集中していると音が渋滞をおこし、非常に聞きづらくなってしまうのです。

しっかり定位を整えることは、エンジニアの腕の見せ所の一つです。
この定位が整っていないと聞いていて退屈、つまらない曲になってしまいます。

有名レーベルなどは、スタジオと契約しているエンジニア、フリーランスのエンジニアなど
業界でも一流と言われる人たちを起用している場合がほとんどなのでこのような事はめったに起こりませんが・・・。


話がかなり脱線しました。

要するに、音の場所をバランスよく配置することが曲をマスタリングするうえで重要なポイントのひとつになってくるのです。
その第一段階として、ドラムの定位、マイクを置く“位置”に注意しましょう。






特にオーバーヘッド(エアーとも呼ばれます)は配置に迷いがちです。
マッチドが基本で、マイク間の距離に注意しましょう。
(一本しか使わない、むしろ使わない、逆にオーバーヘッドのみを選択をするエンジニアなど多種多様です)
のちのち左右に振った時、自然に立体感が出て金物類がキレイに入っていればオールオッケーです。

残りのマイクはとりあえず適当に近づけておきましょう。
なお、できれば位相も正したい所ですが難しい問題なため、省きたいと思います。





さて、次はマイクの向きです。
先ほど、“とりあえず適当に近づけておく”といったマイクはここが重要なファクターとなります。


まず、スネア。
ヘッドの縁から内側寄りに設置したら、マイクの向きを中央より外側に向けるとリムショットなどもキレイに集音されるでしょう。
しかし、スネアも機種やチューニング、ミュート具合などによって鳴り方が千差万別!
気持ちのいいスネアを集音するには、やはり経験が必要になってくるでしょう。


バスドラムは少し簡単で、穴の中に(またはヘッドへ)どの程度近づけるかどうかです。
差し込みすぎると、音圧はでますがビーターからの強い風によってクリッピングしやすくなります。
逆に遠すぎると音圧がなくなる半面、バランスのいいバスドラムが集音できます。
実際にバスドラムを踏んでもらいながら、好みに調整してみるといいでしょう。


ハイハットはマイクを向けときゃ勝手に拾ってくれます。
自己主張が激しすぎるパートなので、他のマイクにハイハットが被りすぎないようマイクの向きに十分気を付けましょう。


さて、最後にゲイン調整です。
ライブハウスなどで演奏経験がある方ならわかると思いますがリハーサル時、「ではドラムさんからスネアの音下さ~い」など、指示を受けたことがあるでしょう。
あれは出音の音量と定位のバランスを取っているのです。
ですので、ここでむやみに音を出すとPAさんに本気でキレられます。

このゲイン調整はレコーディングをする上でも重要です。
特にドラムはクリッピングしやすい楽器のひとつですから、マイクのセッティングが完了したらゲイン調整に移りましょう。

ドラマーにひとつひとつ叩いてもらって、クリッピングする境目より若干下を狙います・・・。
が、基本的にドラマーは曲を聴きながら叩くと音がデカくなる人たちですので、
気持ち下げ目に設定してあげるとあとで褒められます。(笑)
ここでゲイン調整をしっかり行わないとクリッピングした音がとれていたり、
音量を上げた時にヒスノイズも乗ってきて、最悪録り直しという事態が起こります。
十分気を付けましょう。


今回録音した環境は、バス、オーバーヘッド、スネア表、ハイハットと、比較的シンプルな構成で録音しました。
左右のオーバーヘッドでシンバル類(あわよくばタム類も)を狙いましたが、綺麗に取れているようです。
それでは、以上のポイントに気を付けながら録ってみた音源を聞いてみましょう。



いかがでしょうか?リバーブやコンプレッサーなどをかけなくとも、
定位、マイクの向き、音量バランスを整えるだけで非常にクオリティの高い音源ができてしまいます。


もちろん、一朝一夕というわけにもいかないので多少の経験は必要になってきますが、
数回のうちに、コツはつかめてくるでしょう。

ツラツラとレコーディングに関して書いてきましたが、実際にレコーディングしてみるのが何よりの近道!
意外にも時間がかかってしまう作業になりますので、6時間パックからご予約することをお勧めします!
セルフレコーディングについてはこちら!


みなさんもぜひ、自作のドラム音源を作ってみてください!

村山